鳥屋野潟の“ゲリラ・ガーデナー”
鳥屋野潟の道沿いのとある場所には、チューリップや芝桜など、素敵なお花がたくさん咲いているところがあります。
ここを通るときは、なんだかうきうきします。道行く人たちも、心なしか楽しそうです。
今はたくさんのお花が素敵に咲き誇っているこの場所。実は花植えの為に設けられたのでは無く、歩道上に設けられた“分離帯”なのです。公共の、いわば誰のものでも無い場所なのです。
そんな場所に、自主的にお花を植え続けているのは、この町内に住む杉山さん。
もう、7年前から趣味で毎年お花を植え続けています。
「前は草がぼうぼうでねえ。トゲだらけの野ばらもたくさん生えていて、危なかったのよ。今は道行く人が楽しんでくれて嬉しいねえ。」そんな風に、いきいきと語っていました。
街の中の公共の空地に、誰に頼まれるでもなく自発的にお花を植えていく人のことを、欧州では“ゲリラ・ガーデナー”なんて呼ばれているそうです。ちょっぴり過激なネーミングですよね。でも、みんな街の人を少しでも楽しい気持ちにしたいと想ってやっているそうです。
そして、そんな杉山さんに呼応して、一緒に花植えをする人も、ちらほらと出始めています。
鳥屋野潟は、かつては人が背を向けてしまったところです。
でも、杉山さんの様に、潟やその周りの街に素敵に手を加えていこうとする人の輪が広がっていけば、鳥屋野潟ももっと素敵な場所になっていくのかも知れません。
ライター
(株)U・STYLE ディレクター
松浦裕馬