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“獲物”をもとめ、潟に漕ぎ出す子どもたち

TOYANOGATA PICKNIC 2020 レポート

夏休みの親子の方向けに行った、鳥屋野潟でのネイチャートリップ&グリーンカヤック。
参加してくれた親子の方、アウトドアショップの方、漁協の方、公園管理の方など、鳥屋野潟を綺麗にするために、地域の仲間たちがあつまって、みんなで行いました。その時の様子を、ご紹介します。

まずはみんなで軽く挨拶をすませたら、ゴミ拾いを始める前に、潟の自然を満喫します。カヤックの漕ぎ方を教わって、ネイチャートリップに出発!

みんなで出発!

ガイドの浅野さんとともに、水辺の自然を楽しみます。
「この水草はコウホネといって、根の部分が骨みたいになっているんだよ。」
「この浮き島は、普段は鳥や亀の憩いの場所になっているんだよ。」
鳥屋野潟が誇る名ガイドの話を聞くと、潟の魅力が何倍にも増して見えてきます。

自然をながめながら、ゆっくりと。
コウホネ群落に近づいてみます。
はるか遠くには新潟の市街地が。一方で、目の前には潟の雄大な自然が広がります。街の中心部にありながら豊かな生態系をもつ、鳥屋野潟を象徴する様な風景です。

デッキにもどり、しばしの休憩をはさみます。子どもたちは、休憩中も生き物を捕まえるのに夢中です。

休憩中の一コマ。
生き物いるかな〜
なにか捕まえた!
これはスジエビっていうんだよ。
スジエビ、たくさんいたね!

さてさて、休憩後は、いよいよゴミ拾いカヤックを始めます。
それぞれ、トング、網、ゴミ袋をもって出発!

「たくさん集めるぞー!!」気合の入る子どもたち。
遠くからみていると、何の変哲もない岸辺。少しずつ近づいてみます。
すると、水草に隠れていたゴミがたくさん!「ゴミみつけたー!!!」
子どもたちの目は、まさに獲物を見つけたハンターの目そのものです。
ですが、そのゴミを“捕獲”しようと思っても、草に絡まっていたり、手前に小さな浮き島があったりして、簡単には捕まえられません。
長い棒を使ってみたり、舟の向きを工夫してみたりしながら、やっとこさでゴミを近くに引き寄せます。
そ〜と網を近づけて…
捕まえた!!!
タイヤもあった!!!
よいしょ!よいしょ!!
ゴミで舟がいっぱいになりました。

そうやって創意工夫しながらやっているうちに、だんだん夢中になっていきます。
ちょっと頭を使いながら、ゴミひろいというよりも獲物を捕まえる様な感覚です。(ちなみに、フランスでは水上でのゴミ拾いをスポーツと捉え、公式な大会が開催されているらしいです!)
ないほうが良いはずのもの(ゴミ)なのに、見つけると獲物を見つけたようにテンションが上がり、拾わずにはいられなくなるというのは、ちょっと不思議な感覚でした。

最後は、みんなで集めたゴミをチェックします。
短時間の活動にもかかわらずすごいゴミの量。発泡スチロールやビン・缶・ペットボトル、車のタイヤや謎の旗まで。
それらは、鳥屋野潟につながる水系に捨てられたり落ちたりしたものが、最終的に流れ着いたものです。

いろいろな種類のゴミがあるね。
「こんなゴミもあるんだ。」
たくさんありました!

捨てるのは簡単、拾うのは難儀。拾う僕らは、捨てる人の顔や人柄をなんとなく想像してしまいました。

ちなみに、計6回の実施でこれだけの量のゴミがあつまりました。ほんとにたくさん!!

身近な自然でのちょっと非日常なアクティビティは、大人も子どももとても楽しそうで、楽しみながら身近な自然環境を見つめられ良い時間となりました。

こういった体験を通し、潟の環境を想い、行動する次世代の人たちが少しでも増えてくれれば、とても嬉しいなと思います。

また、潟を綺麗にするために鳥屋野潟に関わる人たちが集まって行ったことで、このエリアの一体感がより強まったのではないかとも思います。

これからも実施していく予定ですのでぜひ一度、体験にいらしてください。

※なお、このアクティビティは鳥屋野潟の近くにある、中部下水処理場の貯水槽工事を行なっている、(株)フジタの後援を得て行われています。鳥屋野潟の水質検査の実施など、様々な面で鳥屋野潟の環境に貢献して下さっています!