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コロナ禍を機にはじまった、リモートでの制作

ミナモの制作ストーリー(2)

U・STYLEのディレクター松浦裕馬がお伝えしている、ミナモの制作ストーリー。前回記事(鳥屋野潟の葦で、地域課題に応えるプロダクトをつくりたい)に引きつづき、制作を始めるに至った経緯をお伝えします。

□欧米での試みに、感銘をうけて

そんなことを漠然と想いながら日々を過ごしていたころ、新型コロナの感染が拡っていきました。
3密回避やソーシャルディスタンスといった、社会に新しく登場してきた概念。それらと共に、みんなで集まることの楽しさや豊かさを受けとることも、どんどん難しくなっていきました。潟マルシェも中止を余儀なくされるなど、イベントの延期や中止などがどんどん増えていきました。

そんな中、欧米の広場での取り組みをたまたまwebの記事でみる機会がありました。ソーシャルディスタンスをとるために、芝生に直径2メートルほどの円を描いてみたり、わざと芝生がのびたままの場所を残しながら刈り取ってみたりして、人々が自然に適度な距離をとりながら広場で過ごすための試みが行われていました。
この状況下でも、簡単に思考停止したりあきらめず、どうしたらみんなで公園や広場で豊かな過ごし方をできるのかを考え、工夫し、実践しようとしていることに感銘を受けました。

「鳥屋野潟の葦で、僕らなりのやり方で、こういうのが出来ないか。」

鳥屋野潟の葦でソーシャルディスタンスを取れるようなプロダクトをつくってみようと、ふと思ったのが最初のきっかけでした。

□リモートでの制作という挑戦  〜建築デザイナー奥野哲也氏とともに〜

筆者がまず相談したのは、大学時代の友人でもある奥野哲也氏。
建築業の傍らアメリカのポートランドでのアートプロジェクトに参画するなど、アート制作の経験もある彼に相談すると、ぜひやってみようという話に。

奥野氏の作品「DOORS in ALVORD DESERT」

普段は奥野氏は神奈川で暮らしているため、現場での動きは筆者がやりつつ、リモートでやりとりしながら進めていくことになりました。


新型コロナの影響でリモートの活用が広まるなか、鳥屋野潟という実際の土地に根差したプロダクトを、リモートでどれだけうまくつくることができるのか。そういう視点からみても、挑戦的な取り組みでした。

こうしてはじまった葦をつかったプロダクトの制作。
10月の潟マルシェを目指し、それまでに完成させようということになりました。2020年の7月から、およそ3ヶ月の制作期間でした。

実際の制作は、試行錯誤の連続でした。(次回へつづく)